リバティ生地について解説してきました。
リバティ生地とはタナローン、と言われるコットン100%のシルクのような生地。
でも、そこで別の疑問が湧いてくると思います。
販売されているリバティの生地を少し探してみると
■国産リバティ
■輸入リバティ
という表記に出会うと思います。
・・・あれ?リバティってイギリス発って言ってなかった?
国産って日本で生産してるの?輸入って?
今日はそんな疑問にお答えしてみようと思います。
最後までお付き合いくだされば嬉しいです。
国産リバティってどこ産?
もちろん、国産=「日本産」です
リバティの生地を生産しているのは
日本国内です。
リバティの生地は国内でキバタから生産され、プリントされていきます。
キバタとは・・・こちらの記事が分かりやすかったので記載しておきますね。
生機とは(「きばた」と読みます)、布生地の染加工する前の布生地の事です。天然繊維の場合は その天然繊維の色(ウール(毛)なら 生成り色のアイボリーっぽい色)をしています。
布生地Q&Aより引用
ポリエステルなどの化繊は ほとんど通常の白色です。通常 天然繊維も化繊も 糊(布生地を織る時などに 製造しやすいように 化学糊を着けます)が 着いていて、とてもゴワゴワで硬いです。
生機を湯通しして糊を落とした布生地は 染加工した後の布生地にかなり近くなります。
ですが ポリエステルの布生地で 減量加工するもは、生機と染上げ後の布生地は 全然違うものになります(通常 風合いがかなり柔らかくなり ドレープ性も増します)。
リバティ生地は英国産じゃないの?
リバティの生地には「国産」と「輸入」の表記があるのは皆様ご存知のことと思います。
リバティって英国産じゃないの?
と思われることもあると思います。
ではそもそも、「リバティプリント」とは何でしょうか?
それは「ロンドンのリバティ社製のプリント柄」のことを指します。
分かりやすく言ってしまうと、プリントのデザインそのものがリバティ社のもの。
生地ではなく、デザインがリバティ社のもの、なんですね。
リバティ生地のできるまで
英国リバティ生地の生産の様子
リバティの海外の工場の様子はこちらからご覧いただけます。
▶︎「美しい色柄の舞台裏を訪ねて」リバティ・ロンドンのHPより
生地の工場って行ってみたい〜♡
たくさんの生地がこの工場から生まれると思うと、ワクワクしますね。
もちろん、日本国内でもこのような手法を使って生産されるようです。
国産リバティ生地のできるまで
私も大好きなリバティのショップ、奈良のメルシー本店さんのHPに
こんな分かりやすいチャートがあったのでご紹介します。
こちらは限定柄の生産チャートですが、定番も同じような流れで生産されていると思います。
国産リバティのキバタはどこで生産されているか分かりません。
プリント工場は京都府の近辺にある、という情報を以前見かけたような気がしたのですが
該当ページを探してみましたが見つけられませんでした。。。
ご存知の方がいらっしゃれば是非教えてください。
いずれにしても、一箇所、ということではなく、国内に数カ所の製造拠点があると思います。
いつかは工場見学に行ってみたいですね。
国産リバティの人気の秘密
日本国産の技術と信頼度の高さ
日本の繊維業の歴史は平安時代からととても古く、
明治の開国に伴って、大きく発展します。
元々の国民性もあったと思いますが、技術の高さは定評があり、
それは現代にも引き継がれているようです。
国産の生地の検品はとても厳しく、少しのミスも弾いてしまいます。
私がハンドメイド・リバティに関わることになった15〜6年前、それ以上前から
英国の本場リバティプリントよりも検品が厳しい、という噂があります。
国産リバティについての記載よりも、海外リバティの説明内容に
記載されていることが多いので、転載しておきます。
私自身、輸入リバティも触れてみたことはありますが
国産の方が滑らかで柔らかく、発色もいいような気がしました。
あくまで個人的感想なので、参考程度にしていただければ幸いです。
国産リバティと輸入リバティの数値的違い
お値段の違い
国産のリバティ・タナローンの基本は3100円/m(税抜)です。
そこに限定柄や限定色、ビスポークなどの加工が加われば少しお値段が上下します。
また、素材が違う場合も変動します。
輸入リバティは、調べてみましたが4200円/m(税抜)〜となっており、
取扱いのお店によっても多少変動がありそうです。
生地幅について
日本国産は110㎝幅、
英国リバティは135㎝幅です。
まとめ
国産リバティとは、国内で生産・プリントされた、英国でデザインされた柄の生地、ということになりますね。
日本の国産品であるので信頼性も高く、安心して使えそうです。
また、輸入リバティに関しては、国内とはまた違う楽しみがありそうです。
それぞれを目的に応じて上手に使えるといいな、と思います。
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